UML開発の主な目標は以下の通りである。
1)ユーザがわかりやすいモデルを開発/交換できるように、既製のビジュアルなモデリング言語を提供する。
2)主概念を拡張するための拡張メカニズムと特殊化メカニズムを提供する。
3)特定のプログラミング言語や開発プロセスに依存しない。
4)モデリング言語を理解するための形式的定義を提供する。
5)ツール市場の成長を促進する。
6)コラボレーション、フレームワーク、コンポーネントなどのハイレベルな開発概念をサポートする。
7)最良の技術を統合する。
(参考文献*2 3.UMLの目標 より)
UMLの大きな特徴は、Booch法、OMT法、OOSE法の概念を統合した点である。その結果、これらまたは他の方法論のユーザに対して、単一、共通で、広く利用可能なモデリング言語を開発することができた。
(参考文献*2 4.UMLの範囲 より)
どのようなモデルを作るかの選択は、問題への取り組み方や解決法に大きな影響を与え
る。関連する詳細に焦点を当て、他を無視する「抽象化」は、理解とコミュニケーション
のキーである。その理由は以下の3点である。
・複雑なシステムは、常に単一のモデルをほぼ独立した複数の視点を使用することで
もっとも的確に表現できる。単一の視点では不十分である
・モデルは異なるレベルの正確さで表現できる
・よいモデルは現実世界との対応がとれる
モデルの表示に関しては、UMLは以下のグラフィカルな図を定義する。
・ユースケース図
・クラス図
・振る舞い図
・ステートチャート図
・アクティビティ図
・相互作用図
・シーケンス図
・コラボレーション図
・実装図
・コンポーネント図
・配置図
(参考文献*2 4.1.2開発プロジェクトの成果物 より)
以上の条件とUMLの関係を明確にすることを最大の目的に今回の入門を作成しています。
参考文献
UNIFIED MODELING LANGUAGE |
*1 表記法ガイド ver.1.1 1997年9月1日 |
*2 サマリ ver.1.1 1997年9月1日 |
直接引用している個所についてはアンダーラインと出典を表記しています。
注意:
本ドキュメントは上記参考文献等を元に作成されていますが、著者の独断的な思想が多分に含まれています。
また、正確性よりは分かり易さに重点を置いているため、意識的、無意識にかかわらず、不正確な表現もあります。
指摘していただければ、訂正しますが、ご理解を頂けますようお願いいたします。